トム君の書評

日々の生活の中での書評

千年の嵐

2017年6月27日読了

著者:高橋佳子   分野:宗教/詩集

三宝出版

2000年3月 初版

 

私の母方の伯父伯母にGLA(God Light Assosiation)の信者の人がいて、よくこの手の本を送ってくるため、母も持て余している。うちにあるこの手の本は実は私だけが唯一の読者であろう。私も別に好きで読んでいるわけではなく、単に本好きなので仕方なく目を通しているに過ぎない。まだ何冊も厚い本が残っていて、正直困ったなと思っている、、、。

 

というわけだが、実はマイナス評価だけでもない。私が以前尊敬していた天文学者のH先生も実は信者らしい。この本は、機関誌や雑誌などで折々に書かれた詩を集めたものになっている。質のほうも高い文学性とは言えないが悪くはない。GLAが何教に近いのかはよくわからない。この本を読む限りは仏教に最も近いと思えるが、ネットを見てみるとキリスト教その他の影響のほうが大きいと書かれている。いずれにしろ信じている、伯母やその親戚の方々を見ても不幸というわけでもなく、明るく生きていらっしゃるのでそれはそれでよいのではないかと思う。

 この本に限らず最近多くの文化人が言っていることだが、今のようにやたら便利になっても環境や資源は壊滅的に消費、浸食されていて遠からず破たんすることは見えているわけで、遠からず悲惨で生きにくい時代が来るのだろう。そうなっても生きていける心のよりどころを現代人がそれぞれ持たなければならないのは言うまでもないと思う。